模擬負荷試験load_test
日本の商用電源は、世界的にも高品質で安定した電力を供給していますが。昨今、日本列島は『地震大国』から『災害大国』へ様変わりしています。その災害時に長時間の停電が発生しています。
停電時であっても機能させる必要のある設備などに、電力を供給し続けるために設置されているのが非常用電源です。普段は動かない設備であるからこそ、法令で定期的に稼働させて点検を実施するように定めています。そして、非常時には必ず動き、常に動く状態を維持するよう、義務付けています。
当社は、㈱アステックス九州と提携し、普段動くことのない非常用電源を法令に則り、災害を仮想した状態を作りだし運転、点検することで、非常時に確実に性能を発揮できる状態を確認することを目指しています。
非常用電源の点検時に発電機を動かし、その発電能力を発揮させるための性能診断を行う負荷試験サービスを行っています。
法律面~非常用電源の設置義務と設置場所〜
自家発電設備の点検方法の改正について
省令改正により、平成30年6月1日より自家発電設備の点検方法のルールが変わります。
省令改正のポイントは下記の通りです。
(1)ガスタービンエンジンは、負荷試験は不要となりました。
⇒同エンジンは大規模施設や6,600V施設が多い。
(2)現行の総合点検時の負荷試験実施について、負荷試験か内部観察のいずれかの選択式に変更されました。
⇒非常用発電機の設置環境などで、負荷試験が実施しづらい案件に対する代替策として、
部品を取り外しての点検項目が複数定められた内部観察制度が、新設されたものです。
実施項目は、消防庁通達が出ていて項目が確定しています。
部品を取り外しての点検項目であるので、発電機メーカーが対応しないとできない内容であり、高コストが見込まれます。
(3)実施回数は毎年1回実施を基本としつつ、予防的保全策 実施の記録が毎年残っていて、
実施内容が消防庁予防課長通達に沿った内容であれば、6年に1回と緩和されました。
但し、予防保全を毎年続ければ、長期に免除されるのではなく、6年間に1回は負荷試験又は内部観察の実施が必要です。
⇒新設機器は、毎年の予防保全実施を前提に6年に1回。
⇒6年以上経過した発電機は、初回に負荷試験又は内部観察を実施した後に、毎年の予防保全実施を前提に6年に1回。
⇒予防的な保全策は消防庁通知が出ていて「毎年確認する項目」と「製造メーカー推奨年数により部品交換する項目」の2種類が定められています。
発電機メーカー、又はエンジンの専門家が対応しないと実施できない内容であるといわれています。
⇒初回の予防保全策実施については、これまで部品交換がなされていない機器が多いことから、
所定点検項目と部品交換の2重の対応を求められ、実施費用が高額になる可能性が高いです。
(4)負荷試験実施時の定格出力の30%以上負荷の連続運転との規定は残っています。
●6年間の点検パターン例
非常時のライフライン確保は所有者の責務です
病院・介護施設
駅・公共機関
商業ビル・大型ビル
百貨店・SC
学校・体育館
ホテル・旅館
非常用発電機が動かない場合の具体的なリスク
■エレベーターが動かない
■スプリンクラーが動かない
■人工呼吸器が動かない
■消防活動ができない
■手術ができない
<理由1>非常用発電設備は、起動しただけでは発電しません。
しかし、非常用発電機は要求される必要な電力だけを発電するのが基本。発電機の発電能力を確認するには、発電能力に見合った電力要求をし、機械に十分な負荷をかけてあげないとその性能を確認することはできません。
<理由2>発電させないと判らない不具合が見つけられません。
ですから、発電機の性能を確認することは、いざという時のために不具合がないかを確認できる、大切な作業です。
<理由3>湿ったカーボンが蓄積されると不具合原因…。
定期的に性能検証を行うことによって、湿ったカーボンを除去することもできるので、いざという時に確実に性能を発揮してくれる頼もしい発電機へ変身させることができます。
負荷試験は2種類あります~模擬負荷試験を推奨します〜
模擬負荷試験だからできること
検証1:発電能力が正常化か
非常用発電機は始動しただけでは発電しない
検証2:エンジン、発電機の不具合発見
100%の負荷をかけないと判らないし、不具合が見つけられない
発電機はエンジンがかかったからといって、十分な能力を発揮できるかは保証できません。出力を上げていく段階でなければ発見できない、様々な不具合要因が存在するのです。
ですから、発電機の性能を確認する負荷試験は、いざという時のために不具合がないかを確認できる、大切な作業であり唯一の方法なのです。
効果:付着カーボンの除去など
湿ったカーボン(煤)が蓄積されると不具合が起きる
ディーゼルエンジンは、この空回しが苦手なのです。空回しによる不完全燃焼の結果、湿ったカーボンが発生し、蓄積されてしまいます。
そのままにしておくと損傷、破損、火災等の原因になりかねません。
定期的に100%の運転を行うことで、高温で湿ったカーボンを除去することができるため、いざという時に確実に性能を発揮してくれる頼もしい発電機へ変身する事ができるのです。
当社は、すべての非常用発電機に対し、安心・安全の負荷試験サービスをご提供します。
大電流を取り扱う負荷試験だからこそ、最適なプランと、万全の準備と徹底した安全確保を実施します。
安心の対応力
各種各様の負荷試験ノウハウを蓄積。現場に即した柔軟な対応と、安全・確実な試験サービスを提供します。
信頼の提案力
現地の状況を確認させていただき、最適な試験プランをご提案。もちろん、コスト的にも最適なプランを提供します。
最大出力100%の負荷試験で
- 100%の能力を確認
- 不具合箇所の発見・対処
- エンジンをクリーンナップ
- 発電機の長寿命化
を実現します!
負荷試験装置ラインナップ
低圧用負荷試験装置
ALS-50D
50kWタイプ (分割型) |
ALS-100D
100kWタイプ (分割型) |
ALS-100E
100kwタイプ (一体型) |
ADL-20
直流タイプ
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イメージ | ||||
周波数 | 50/60Hz | 50/60Hz | 50/60Hz | 直流48V |
電圧 | 3Φ3W 200V/400V | 3Φ3W 200V/400V | 3Φ3W 200V/400V | – |
容量 | 50kW (57kW) | 100kW (114kW) | 100kW (120kW) | 20kW |
ステップ | 2kWx1・5kWx1 10kWx1・20kWx2 |
2kWx2・5kWx2 10kWx2・20kWx4 |
1kWx1・2KWx2・5kWx1 10kWx1・20kWx2・30kWx2 |
1kWx1・2kWx2 5kWx3 |
力率 | 1.0 | 1.0 | 1.0 | 1.0 |
定格 | 連続 | 連続 | 連続 | 連続 |
冷却方法 | 強制空冷 0.2kWx1台(単相100V) |
強制空冷 0.2kWx1台(単相100V) |
強制空冷 0.2kWx1台(単相100V) |
強制空冷 0.05kWx1台(単相100V) |
補機電源 | 単相100V 3A(商用) | 単相100V 3A(商用) | 単相100V 3A(商用) | 単相100V 1.5A(商用) |
寸法 | W850xL750xH970mm | W850xL750xH1.365mm | W850xL880xH1065mm | W520xL661xH928mm |
重量 | 約94Kg | 約150Kg | 約170Kg | 約82Kg |
操作 | 手元操作 | 手元操作 | 手元操作 | 手元操作 |
騒音 | 65dB(A) | 65dB(A) | 65dB(A) | 55dB(A) |
高圧用負荷試験装置
車載型高圧用負荷試験装置AHS-2000(2300kW/6600V) |
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イメージ | |
電圧 | 3Φ3W 6600V |
容量 | 2000kW (2300kW) |
ステップ | 0〜8.3kWx1:8.3kWx2 25kWx1:50kWx1 100kWx4:200kWx2 300kWx2:400kWx2 |
冷却方法 | 強制空冷 5.5kWx3台 |
補機電源 | 3Φ200V (100A商用) |
寸法 | W2100xL6058xH2290mm |
重量 | 約6500Kg |